半導体エンジニアの就職活動について

半導体

筆者が就職活動をした時代は就職氷河期にですので、2026年現在の売り手市場は実にうらやましい限りです。また、昨今、半導体エンジニア(技術者)の不足もあり、長い間上がらなかった初任給も今はうなぎ登りです。

今では信じられないかもしれませんが、筆者の就職活動をした就職氷河期時(約20年前)は、本当に100社受けても内定をもらえない時代でした。100社にエントリーだったか、資料請求だったか、記憶が曖昧ですが。面接を受けても受けても不合格という就職活動でした。内定が出たときは一瞬で決まりましたが、それは単にその会社がたまたま採用数を増やしていたという巡り合わせで運だけだったかもしれません。

そんな経験を持つ筆者の半導体エンジニアとしての就職活動について私見を述べたいと思います。これから就職活動する方の参考になれば幸いです。

就職活動向けの本

大学などの学校を卒業するに当たり就職活動があります。それはまさに社会への旅立ちの第一歩かと思います。学生時代は学校に行けば授業が行われて勉強を受け身でやってテストで良い点を取ればよいという状態です。しかし、社会に出ると急に受け身では成り立たなくなる場面に遭遇する世界(社会)にいきなり放り出される状態になります。その関門に先ず就職活動があります。

学生にとっては、就職活動に関しても、何をすればよいのか、わからないというのが本当のところかと思います。就職サイトに登録して企業にエントリーして面接を受けてと、内定を取る流れにおける一通りのことは分かると思いますが、自己分析って何? 自分は何の仕事をすればよいのか? 自己PR? など、分からないことだらけです。分からないから先ずは就職活動向けの自己分析や就職活動をマニュアルのように記した本を手に取るという流れかと思います。

筆者も就職活動時に就活本をやりました。筆者の場合は自己分析を逆に考え過ぎてしまって、後から考えると役に立ったのか、今では逆に疑問に思ってしまいます。しかし、就職活動に向けてすることがわからないなら、先ずは就活本を手に取って見るのもよいと思います。やってみて、あくまで「参考程度」に留めるべきだと思います。筆者が手にした本がそうでしたが就活本の多くが文系に向けた本で、理系の半導体エンジニアを目指すものではないことが、今から思うとそう感じます。ネットで調べると理系が4割ほどで、文系が6割ほどのようです。そして、その理系の中から半導体含めたエンジニアを目指す割合というとさらに少ないということになります。文系の方が割合が多く、就活本としては、そのメジャーな方に向けて書かれているのかもしれません。SPI、一般常識や時事等に関する問題集などはよいと思いますが。

面接

各社色々な面接方法があります。多くは、入社動機などを質問して回答していく形式のものだと思います。面接の担当官が必ずしも人を見る目のある人とは限らない場合もありますので、ハキハキ答えられる方がよいとは思います。面接官の当たり外れはまさに運次第や巡り合わせです。とは言うものの、社会そのものがすべて自分の実力だけで決まる訳でもなく、そこには運命というものがあります。就職活動期の景気も、面接官も、採用したいと思っている人物像の相違、入社後の上司も、同僚も、自分では選べないものです。そう言った理不尽なものも含めて社会が構成されていると思うしかありません。学生の世界なら自分の頑張りでテストの良い点を取りさえすれば評価される世界ですが、社会に出ると自分の実力でどうにかなる部分と自分の力だけではどうにもならない不可抗力が存在するものです。世界はそのように構成されていますのだから、自分自身で生き方を考えなければなりません。

さて、面接に関して半導体エンジニア的な内容で言えばかなり稀でしたが、面接でこの問題を説明してみてと、ホワイトボードに技術問題を解かされるということもありました。半導体関連の学科であれば大学で遊んでばかりおらずに普段の勉強をしておくことが望ましいです。半導体とは違う学科なら、その業界を目指すなら業界研究含めて学校の勉強とは別に半導体について勉強しておく方がよいです。しかし、勉強すると言っても時間は有限ですし、就職活動でどこまで勉強すればよいのか、テスト勉強のような明確な範囲はありません。できる範囲で勉強して、解けないような問題を出されたらあがくしかないでしょう。面接官も調度良いレベルの問題を出せるとは限りませんし、簡単な問題あるいは知っている問題が出れば、運がよかったということになります。巡り合わせとしか言いようがありません。また、問題が解けなかったら面接に落とされるという訳でもなく、難しい問題を出してその問題を解く姿勢を面接官が見ているかもしれず、何が良いという明確な回答がある訳でもありません。自分で最善を尽くすしかないと思います。

面接する側も、日々の業務の傍ら、急に人事から面接を手伝ってとエンジニアに話が来るのですから、てんやわんやしていることもあります。役職が高い手頃な人なのか、人当たりがよい人なのか、時間がありそうな人なのか、面接に呼ばれる基準は分かりませんが。それもその時々でしょう。たぶん。

ライター: 有峰行信

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